お知らせ
企業情報 2025年04月01日
2025年度 井関グループ入社式 社長メッセージを掲載しました
井関グループは、本日新入社員を迎え、グループ各社をオンラインで接続し、入社式を行いました。
井関農機株式会社 代表取締役社長執行役員の冨安司郎より新入社員に対するメッセージがありましたので、下記の通りお知らせいたします。
本日、社会人としての第一歩を踏み出されたことを心よりお祝い申し上げます。井関グループを代表して、心から歓迎の意を表します。
井関グループは、グループ企業の従業員が約5,300名に達する大きな集団です。私たちの強みは、販売会社や製造会社、関連会社などのグループ全ての力を結集した総合力にあります。入社された皆さんが、井関グループの同期として切磋琢磨し、グループの今後の更なる発展に向けて、大いに活躍されることを期待しています。
井関グループは、本年2025年に100周年を迎える大変長い歴史があります。その長い歴史の中で、一度も変わっていない、そして今後も変えてはならないものがあります。それは、創業者井関邦三郎から受け継がれている「農家を過酷な労働から解放したい」という夢、強い想いです。井関グループは、この創業者の強い想いを基に、「お客さまに喜ばれる製品・サービスの提供を通じ豊かな社会の実現へ貢献する」ことを基本理念、すなわち企業としてのパーパスとしています。
創業者の想いや井関グループのパーパスの実現に向けて、今日まで創意工夫を積み重ね、多くの画期的な製品を他に先駆けて世に送り出し、社会的な課題の解決に貢献してきました。井関グループには、こうした歴史により築き上げられてきた商品力や技術力、そして、それを実現してきた井関パーソンとしての人材力があります。 皆さんには、こうした井関グループの歴史と社会的役割、パーパスを胸に刻み、常に「お客さま」を最優先にする視点を持っていただきたいと思います。
井関グループに入社された皆さんに期待することは、正しい現状認識を基に、スローガンとして掲げる「変革」を共に実現することです。世界中で発生する紛争や人口の増加により、深刻さを増す食料安全保障や、米国の関税政策の変化に伴う市場経済の混乱、そして国内外を問わず益々切実なものとなっている環境問題が、社会課題としてクローズアップされ、SDGsすなわち「持続可能な開発目標」の達成に向けた取り組みが企業に求められています。このように、世界が大きく変化している中で、我々井関グループには、国内外の農業の発展に向けてさらに貢献することが求められています。
当社は2023年11月に「プロジェクトZ」を立ち上げ、抜本的構造改革に取り組んでいます。先ず「生産最適化」では、製品組み立て拠点の松山集約を通じて、強靭な体質づくりを進めています。次に「開発最適化」では、短期集中で「製品利益率の改善」と機種・型式の集約を軸とした「開発の効率化」を進めています。そして「国内営業深化」では、組織の一元化を目指した「株式会社ISEKI Japan」を設立して、迅速な意思決定と強力な推進が発揮出来る体制を構築しました。他に部門共通で取り組む事項として「人員構成の最適化」と「人的資本投資」も、成長分野への人材配置などの施策を実施していきます。
成長戦略の注力分野はまず海外、そして国内の「大型」「先端」「環境」「畑作」です。
海外においては、北米・欧州・アジアの3地域を重点地域として事業展開していますが、特に欧州市場は進出から50年を超える歴史があり、井関ブランドの定着度と収益力の高い市場あることから、環境負荷低減に貢献する電動商品、Non-Agri市場を対象とした景観整備商品展開も積極的に進め、強みのある欧州を軸に、収益性の向上と事業拡大を加速していきます。
国内においては、食糧自給率がカロリーベースで40%を切る状態であるにも関わらず、農業就業人口の減少や高齢化が進んでいます。昨年から続くコメ不足など問題点が顕在化しつつある食料安全保障、環境への配慮など農業課題がある中で、「大規模」、「畑作」そして、有機農業を中心とした「環境」保全型の農業、ロボット化・電動化といった「先端」技術活用の農業がまさに成長分野であり、ここに経営資源を集中投下していきます。そういった技術・ノウハウの集積地である、つくばみらい事業所を核に、培ってきた大規模、先端技術といった「ノウハウ」、「強み」を共有、全国展開して直面する農業課題へのソリューション力を発揮させます。
プロジェクトZの「Z」はアルファベットの最後の文字ということから無限・未知を表し、そこから未来への可能性、また「ゼロから見直す」という意味が込められています。皆さんには、前例や固定観念に捉われない新しい感覚で取り組んで、当グループの「変革」をさらに邁進させる一員となっていただくことを強く期待しています。そして、井関グループの長期ビジョン、「食と農と大地のソリューションカンパニー」を、決して夢ではなく、実現する対象として、共に鋭意推進し、新たな歴史を築いていきましょう。
次に、皆さんに心掛けていただきたいことを申し上げます。
一つ目は、「チャレンジ精神」です。
企業社会は厳しい競争の連続ですが、大切なことは、常に前向きに、どん欲に取り組むことです。誰でも最初は初心者です。たとえ失敗しても必ず次の飛躍・成長に結び付きます。先ほどの井関グループの「変革」、そして「プロジェクトZ」を成し遂げるのは、皆さん一人ひとりのチャレンジ精神です。従来から井関にはフロントランナーとしての誇りがあります。新しい環境や変化に積極的に取り組むことができる、チャレンジ精神あふれる人材になられること期待しています。
二つ目は、常に「研鑽・スキルアップ」を図っていただきたいということです。
「企業」という組織を支えているのは、「人」です。その個々人がいかに成長し、持てる力を発揮するか、すなわち「人材力」が、企業の競争力の源泉となります。人生は常に学びの場です。人生で最大のウエイトを占める仕事を通じて、今後も自己研鑽に励み、自らを成長させる努力を続けていただきたいと思います。そして、配属後、与えられた業務にプライドと責任感を持って取り組み、プロとして社内外を問わず認められる存在となるよう、自らを磨いていただきたいと思います。また同時に、社会人としての高い人格と教養、幅広い知識を身に付け、自らの仕事のレベルを高めるため、スキルアップに努めてほしいと思います。 会社としても皆さんの成長を強く後押ししていきます。
三つ目は、「ルールの順守」です。
皆さんは今日から社会人です。学生時代以上に、今後いかなる場合にあっても、法令やルールに従って物事を判断し、社会の常識に沿った行動しなければなりません。皆さん一人ひとりが会社の一員であり、会社を代表していることを常に自覚し、仕事でもプライベートでも、良識ある社会人・企業人としてふさわしい行動をとるよう心掛けてください。
井関グループの歴史は「農業」「景観整備」という、エッセンシャルな産業に、創業者の強い想いを受け継いだ従業員が携わってきた100年でした。そして井関グループは「エッセンシャルパートナー」としての地位を確立すべく、変革を進めて行かなければなりません。今までの100年とこれからの100年。井関グループの重要な節目に「新世紀世代」として皆さんをお迎えすることをとてもうれしく思います。
あらためて、井関グループの事業に誇りと自覚を持ち、「夢ある農業と美しい景観を支え、持続可能な「食と農と大地」の未来を創造する「新生ISEKI」をともに築いていきましょう。新入社員の皆さんが、これからの長い企業生活の中で、心身ともに健康を保ちつつ、「ZERO」からの新しいISEKI作りに大いに活躍、成長されることを心より期待しています。
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