新春を迎え、謹んで新年の御挨拶を申し上げます

　戦後我が国において造成してきた人工林の多くが利用期を迎えており、「伐って、使って、植えて、育てる」森林資源の循環利用のサイクルを確立し、2050年カーボンニュートラルの実現と地域の林業・木材産業の成長産業化に貢献していくことが重要と考えています。
　このため、林野庁では、路網の整備、搬出間伐の実施、再造林の低コスト化、高性能林業機械の導入、木材加工流通施設の整備、林業のデジタル化・イノベーション、JAS構造材やCLT等の建築物への利用促進等に努めていくこととしています。また、近年、これまでになく豪雨等による災害が頻発化・激甚化しており、防災・減災、国土強靱化のための森林整備や治山事業を着実に実施していくことがより一層重要になってくると考えています。
　林野庁としては、森林・林業・木材産業を持続的に発展させ、また、我が国に暮らす全ての皆様が、林産物の供給、国土の保全、水資源のかん養、二酸化炭素の吸収、生物多様性の保全など森林の有する多面的機能の恩恵を末永く享受できるよう、日々邁進していく所存です。本年も、関係者の皆様、そして国民の皆様の御協力をお願いいたします。
　結びに、本年が、皆様一人ひとりにとって、実り多き素晴らしい一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
　　　　　　　令和6年 元旦 林野庁長官 青山豊久