新春を迎え、謹んで新年の御挨拶を申し上げます

　新型コロナウイルス感染症が依然として社会・経済に影響を及ぼしている中、いわゆるウッドショックやロシア・ウクライナを巡る情勢、急激な円安の進行など、森林・林業・木材産業を取り巻く情勢はその複雑さを増しております。また、近年、毎年のように大規模な豪雨災害や土砂災害等が発生するようになっており、国民の皆様の生命・生活を守るため、森林の有する災害防止機能や水源涵養機能の重要性が一層増しております。
　林野庁といたしましては、令和３年６月に改訂した森林・林業基本計画に基づき、森林資源の適正な管理・利用を通じ、林業・木材産業の持続性を高めながら成長発展させることで、社会経済生活の向上と2050年カーボンニュートラルに寄与する「グリーン成長」の実現に取り組むとともに、現下の課題に的確に対応し、生産基盤の強化による海外情勢の影響を受けにくい木材の需給構造の構築、森林整備や治山対策等による森林の多面的機能の発揮や国土の強靭化に取り組んでまいります。
　こうした取組等を通じて森林・林業・木材産業を持続的に発展させていけるよう、また、我が国に暮らす全ての皆様が森林の多面的機能の恩恵を末永く享受できるよう、日々邁進していく所存です。本年も関係者の皆様、そして国民の皆様の御協力をお願いいたします。
　本年が皆様一人ひとりにとって、実り多き素晴らしい一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
　令和5年元旦　林野庁長官　織田 央