令和4年度林野関係補正予算を公表しました

　林野関係補正予算の合計は、1,162億円で、うち公共予算は935億円、非公共予算は227億円です。
　重点事項は以下のとおりです。
１ 食料安全保障の強化に向けた構造転換対策
　① 燃油・資材の森林由来資源への転換等対策
・燃油・資材の価格高騰に対応するため、きのこの生産施設の省エネ化や生産資材導入を支援するとともに、木質バイオマスの収集・運搬、木質燃料の製造・熱利用に向けた取組等を支援（４９９億円の内数）
２ 「総合的なＴＰＰ等関連政策大綱」に基づく施策の実施
　⑴ 次世代を担う経営感覚に優れた担い手の育成
　　① 農林水産業の担い手の確保・育成
・林業への就業ガイダンスやトライアル雇用、労働力のマッチング、多能工化、労働安全確保、外国人材の受け入れに向けた条件整備等を支援（林業従事者等確保緊急支援対策、３億円）
　⑵ 国産材の国際競争力の強化及び国産材供給力の強化・国産材への転換
　　① 国内森林資源活用・木材産業国際競争力強化対策＜一部公共＞（４９９億円の内数）
　外材の輸入圧に対抗するための木材産業の国際競争力強化及び木材不足・価格高騰（いわゆるウッドショック）の経験を踏まえた国産材のシェア拡大による海外情勢の影響を受けにくい需給構造の構築に向け、川上から川下まで総合的かつ一体的に支援
ア 生産基盤の強化
・川上において、高性能林業機械の導入、路網整備、森林資源情報の整備、間伐材生産、再造林、エリートツリー等の苗木生産施設の整備等による供給力の強化を支援
イ 製品供給力の強化
・川中において、大規模化・効率化、輸出向け等の高付加価値品目への転換、既存施設の機能向上やストック機能の強化なども含めた木材加工流通施設の整備等による供給力の強化を支援
ウ 国産材の需要拡大、国産木材製品への転換
・川下において、木材製品等の輸出促進を支援するとともに、CLT やJAS 構造材の非住宅等への利用実証、外構部等の木質化、住宅分野における国産の木材製品への転換等を支援
３　防災・減災、国土強靱化と災害復旧等の推進
　⑴ 防災、減災、国土強靱化の推進
　　① 治山施設の設置等による対策＜公共＞（２５６億円）
・森林の防災・保水機能を適切に発揮するため、山地災害危険地区や氾濫した河川の上流域等において、治山施設の整備等による流木・土石流・山腹崩壊の抑制対策等を実施・支援
　　② 森林整備による対策＜公共＞（１６４億円）
・森林の防災・保水機能を適切に発揮するため、重要なインフラ施設の周辺や氾濫した河川の上流域等での間伐等や、林道の開設・改良等の対策を実施・支援
　⑵ 令和４年８月の大雨等の災害からの復旧・復興
　　① 災害復旧等事業＜公共＞（２４０億円）
・被災した治山施設、林道施設等の速やかな復旧等を実施・支援