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資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)(2025年2月14日)



資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(2024年2月14日)

1.現状分析

当社のPBRは1倍を下回る水準が継続しており、2024年12月末時点で0.30倍に留まっています。PBRの構成要素であるROEとPERに分解し、それぞれの項目について「同業他社との経年比較」および「当社と接点のある投資家からの意見収集」等を通じ、その要因を整理しました。

(1)ROE
ROEの経年変化から、中期経営計画目標数値である8%に届かず、その要因は、当期純利益率と総資産回転率の低さにあると整理しました。当期純利益率は製品ごとの利益率や販管費率、総資産回転率は在庫量や設備稼働率などが原因と考えています。なお、日頃接点のある機関投資家が把握する当社株主資本コストの水準は概ね8%程度と認識しています。

(2)PER
PERは、2020年以降10倍に満たず、その要因は、成長性や強み・収益性などの情報開示不足や、計画と実績の乖離などが原因と捉えています。

2.PBR改善に向けて

現状分析による課題を踏まえ、別途進める「プロジェクトZ」の諸施策を着実に進めることにより、2027年までにPBR1倍以上の実現を目指します。

目指す姿(2027年)

連結営業利益率 5%以上
ROE 8%以上
株主還元 DOE 2%以上

PBR1倍以上

改善の方向性と施策の進捗状況

  1. 収益性改善
  2.  ■売上総利益率向上
      ・抜本的構造改革への取り組み「生産最適化」「国内営業深化」は計画通り進捗
       「開発最適化」は利益率改善では一部遅延、開発効率化は計画通り
      ・成長戦略の取り組みは「海外」「国内」とも計画通り進捗
     ■販管費率改善
      ・人員構成の最適化は希望退職未達も、想定人件費水準は確保
      ・経費削減は一部遅延、業務仕分け徹底
  3. 資産効率化
  4.  ■固定資産回転率改善
      ・生産拠点再編投資を圧縮(460→380億円)、投資判断基準としてのハードルレートを見直し
     ■棚卸資産回転率改善
      ・季節商品の在庫最小化、在庫圧縮への取り組みにより24年は0.2回転改善
  5. 成長に向けたキャッシュアロケーション
  6.   ・在庫圧縮により営業キャッシュフロー黒字化
  7. IR活動・ESG取り組み強化
  8.   ・対話・情報開示の拡充、高度化への取り組みは計画通り進捗
      ・ガバナンス体制強化への取り組みは計画通り進捗

3.株主・投資家との対話状況

当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するためには、株主・投資家の皆さまの理解が不可欠であると考えています。当社の経営方針を丁寧に説明し、建設的な対話を行い、長期的な信頼関係の構築に努めてまいります。

対話については、経営管理部門(IR・広報室、総合企画部、財務部、総務部)の担当役員が統轄し、決算説明会をはじめとしたさまざまな機会を通じた積極的な対応に努めています。

(2025年2月14日公表)