営農・栽培技術
密播疎植 栽培の流れ
「疎植」と「密播」を組み合わせた水稲の低コスト栽培技術「密播疎植」。密播疎植を導入すれば、移植時の面積あたりの使用箱枚数が減り、育苗コストや労力が削減できるのはもちろん、育苗規模を変えずに作付面積の拡大が可能になります。
ここでは、実際に密播疎植に取り組む際の、作業の流れをポイントごとにご紹介します。
手順1.密播苗をつくる(播種・育苗)
- 播種量を乾籾220~250g(催芽籾で275~313g)に調整します。
- 育苗日数は慣行同等~少し短めです。基本的に慣行と同じ播種計画でOK。
育苗についての詳細はこちら↓
手順2.移植時は苗を少量かき取り&株間を広めに
- お手持ちの田植機で植付株数・横送り回数・縦かき取り量(苗取り量)を調整します。
・植付株数:37~42株に設定
・「横送り回数を増やす」×「縦かき取り量(苗取り量)を減らす」ことで密播苗でも植付本数が3~5本になるように設定
田植えについての詳細はこちら↓
手順3.移植後は中干しのタイミングが重要
- 生育に合わせて中干しの開始タイミングを調整します。
地域、品種ごとの穂数の指標を確認し、目標穂数の8割程度の茎数が確保できているか確認してから中干しに入りましょう。
- その他、本田での基本の管理は慣行と同様の管理でOK。
通常の栽培管理+α で手軽にチャレンジ可能!!
通常の栽培管理に上記の流れをプラスするだけで取り組める密播疎植。
皆さんも密播疎植でコスト削減・規模拡大にチャレンジしませんか?
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